先人の反省ほか


1)Dr.トーマスは診断をして、この患者さんなら大丈夫と言う人だけを
  治療したがそれでも3本の歯を一度にやることは無かった。
 たとえ下顎4番、5番の歯の隣接面が同時にカリエスに成っていても、
 痛みが在れば止めるだけで、治療は一本づつで、上下第2大臼歯が
 正確に噛み合う患者さんに限って白金加金の暫間クラウンを入れると
  言うほど、治療にあたってはこれほど厳密に注意深く行っていたのである。
  Dr.トーマスは、患者さんを診断し、85%の患者さんは自分の手に負えないと
  言うことで治療しなかった。そして、治療の出来る14、5%の患者さんに
 ついても 大きな補綴はしなかった。白金加金のテンポラリークラウン
 (仮の歯)を入れ、調整を続け、患者さんが自分の歯かテンポラリークラウン
 の歯か判らなくなるのを見極めてから隣の歯の治療にかかった。
 これが本当のナソロジーではないだろうか。

2) 東大名誉教授の二木謙三氏は「私達が大学で教えていた頃の学説で、今日なお
  通用しているものはほとんど無くなった。これからもどんどん変わるであろう。
  科学は嘘であるというのが私の心境である」といっている。
 科学は真理追究の道であるが、全て真理に到達したものではない。
 おごり高ぶることなく謙虚にそして慎重な態度が必要です。

3) 全調節咬合器で28年間臨床に携わってきた アメリカのスチユアートも
 一日に一人とか二人とかしか診ず慎重に慎重を重ねて診療してきて、それでも
  晩年になって自分のやってきたことは失敗だったと言っていると聴きます。
  出来るだけ噛み合わせを狂わさない事、掛け替えのない歯を出来るだけ
  削らない事が大切と思います。

4) 自然は人間の個人の立場からすると不完全かもしれませんが宇宙全体から
 見ると完全だと思います。
 人間が文明を発展させ自然を破壊し公害を生み出せば自然はそれにより
 人間を破壊しょうとします。歯が減ったり虫歯になることでその歯が
 歯周病になるのを防ごうとします。歯周病に成る事で顎がずれ
  体に影響が出ることを防ぐ意味があると思います。この世の全てのことに
  意味があると私は考えます。鯨が増えすぎれば自然は地球全体のバランスを
  考えて鯨に集団自殺させるのかもしれません。
  貴方が間違った生き方(肉体と心の使い方、不自然な食生活、無理な頑張り)
  をしたり,悪い環境(電磁場、放射線、X線、暑さ、寒さ、人間関係etc)に居たり
  間違った医療(からだ全体のバランスを考えない不調和な不適切な歯科医療等
  により何年も時間を掛け築き上げた体の構造のバランスが崩れたりした時、
  不適切な投薬、カイロプラクティク等により体の意志に反して無理矢理からだの構造を
  変えられたりした時)を受けたりしたとき自然はその過ちをあなたに教え
  体を休ませるために 病気にしたり痛みを与えたりします。
  病気にも痛みにも発熱にも咳にも虫歯にも全て意味があります。
  自然は生命を含む地球及び宇宙全体の進化と調和のために病気や死や自然淘汰
  さえそのプログラムに入れていると思われます。

5) また歯には純正部品がありません。
 貴方は自分の車のタイヤに金属を被せますか、全部のタイヤがすり減っている
 のに一本だけ新品にしますか、他のタイヤは普通タイヤなのに一本だけ
 ラジアルタイヤにしますか。いくら頑張っても自然にはかないません。
 だとしたら最小限の治療が一番だと私は思います。

6) FDIでもG.V.Blackの理論(虫歯を予防的に大きく削る)の徹回を
 言っていると聴きました。
  一度けづった歯は元にもどりません。自然の歯を大切にしましょう

7) 病気はその人の外界及び体の精神的、物質的な様々な因子のバランスの崩れで
  起こると思います。どんなに噛み合わせが悪くても何の症状も訴えない人もいます。
  噛み合わせの変化が無くても日により調子の良いときも悪いときもあります。
  食べかすだらけでも虫歯のない子供もいます。きんさん、ぎんさん歯が無くても
  百歳以上まで元気で過ごしています。歯をそんなに治さなくてもどこかで
  バランスを取り問題なく生活出来ればそれでいいのではないかと私は思います。
  一番大切な事は治す事ではなく患者さんに虫歯の本当の原因に気付いてもらう
  ことだとおもっています。人生は学びの場だと思います。患者さんが自分に気付き、
  体と心の使い方を学び、外界の出来事に影響されないように精神的に成長する事が
  必要かと思います。

宇宙的視野から見れば自然は完璧です。完全なバランスを保っています。
  自然(物質的、精神的な環境及び私達の肉体を含めて)を大切にしましょう


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